高次脳機能障害
2017/05/05
高次脳機能障害とは,交通事故で強く頭を打った結果,脳が壊れた状態です。脳のネットワーク機能が害され,その結果,認知障害,人格障害が発生します。
医学的には,脳内深部にある神経コードである軸索が広範囲に損傷して伝達ができなくなってしまうことにより発生する障害と説明されます。
脳の局部がやられたと言うより,脳全体が損傷を受けるのです。
しかし,神経軸索は画像に映りません。脳が壊れた直接の証拠がありません。それゆえ難しい後遺症となります。
画像上の手がかりとして,脳室拡大・脳萎縮が挙げられます。しかし,臨床例として,MRIで異常がないのに,認知障害・人格障害が発生している事例は多くあります。
その他,意識障害の有無,程度,長さが高次脳機能障害の認定のための判断資料となります。
以 上