評価損
2016/12/20
物損の際に時折問題になるのが,破損部分が大きいため,評価損が発生するかどうかという問題です。
修理しても外観や機能に欠陥を生じ,または事故歴により商品価値の下落が見込まれる場合に評価損認められます。
どのような場合に評価損が発生するのかどうか一般的な基準を設けるのは難しいのですが,目安として,外国車または国産人気車種の場合,初年度登録から5年(走行距離6万キロ程度)以上,その他の車種の場合初年度登録から3年(走行距離で4万キロ程度)以上を経過すると評価損が認められにくい傾向にあると言われています。
「民事交通事故訴訟損害賠償額算定基準 上巻」(2016年版)において記載されている評価損裁判例の大半は,外国車・国産高級車です。
なお,評価損について,「民事交通事故訴訟損害賠償額算定基準 」2002年版において,影浦直人裁判官が詳細な解説をしています。
評価損の立証資料として思いつくのが「財団法人日本自動車査定協会」による評価落ちの査定ですが,この点上記影浦裁判官の解説において「一般的に同協会の査定よりも低めの評価損が認定されている裁判例が多いようです。」とされています。
以 上